日本三景・松島は美しい場所ですが、目的もなくぼんやりと島を眺めているだけでは大人も子どもも飽きてしまうことでしょう。
今回は松島観光のメイン、島巡りで見るべき島を6つご紹介します。
目次
松島(まつしま)は日本三景のひとつ
松島は古くから景勝地として名高い場所で、天橋立・厳島とともに「日本三景」として知られています。松島とは言ってもひとつの島を指すわけではなく、宮城県・松島湾上に浮かぶ約260の島の総称です。
松尾芭蕉も『奥の細道』の序文で松島について触れ、旅の準備をするときにまず松島の月が思い浮かんだのだと書くほど松島訪問を楽しみにしていました。
→日本三景について知りたい人は「日本三景とは『どこ?』『何?』を簡単解説」をチェック
松島観光ではどの島を見るべき?
島の数は260とあまりにも多いため、どの島を見るべきかわからず戸惑ってしまうかもしれません。また、ぼんやりと一様に島を眺めているだけでは飽きてしまうおそれがあります。
松島観光では特徴ある島に注目するとよいでしょう。具体的には形が特徴的で有名な島、橋を渡り上陸できる島がおすすめです。
形が特徴的で有名な島
いくつかの島には名前がついています。名前がついた島は形が特徴的なので見ていて飽きず、写真映えもします。
仁王島(におうじま)
仁王島は仁王像のように見える島です。見る者の目を捉えて離さない奇異なかたちをしており、松島を代表する島のひとつです。
鐘島(かねじま)
鐘島は4つの洞穴がある島です。洞穴に打ちつける波の音が鐘のように響いて聞こえることから鐘島と呼ばれるようになったと伝えられています。
双子島(ふたごじま)
双子島は大きい「鯨島」と小さい「亀島」から成る島です。まるで双子であるかのように仲良く2つ並ぶ様から双子島と呼ばれるようになったと伝えられています。
他にも千貫島や在城島など伊達政宗にまつわるエピソードが残された島もあり、きっと興味を引かれるはずです。遊覧船を利用する場合は船内アナウンスに耳を澄ませましょう。
橋を渡り上陸できる島
松島海岸にほど近い島の中には実際に上陸できる島があります。代表的な島は3つあり、それぞれ縁結びに関係する橋を渡って上陸します。
雄島(おしま)
雄島に行くには渡月橋を渡ります。渡月橋は悪縁を絶つ「縁切り橋」であると言われています。
雄島は霊場として知られ、古くは「奥州の高野」として日本各地から集まった僧侶・巡礼の人々が修行した島です。50ほどの岩窟があり、仏像・五輪塔などが納められています。
島内には他にも松尾芭蕉の碑や御嶋真珠稲荷大明神、奥州御島頼賢碑があります。奥州御島頼賢碑は国の重要文化財に指定されていますが六角形のお堂の中にあり、実物を見ることはできません。
雄島からの眺望は良く、特に双子島の美しい姿を望める場所としても知られています。
雄島(おしま)の基本情報
料金 | 無料 |
所要時間 | 30分〜1時間程度 |
アクセス | JR仙石線松島海岸駅より徒歩6分 |
所在地 | 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島浪打浜24 |
福浦島(ふくうらじま)
福浦島に行くには全長252mの福浦橋を渡ります。福浦橋は別名「出会い橋」で、橋を渡ると良縁に出会うと言われています。
通行は有料で大人(高校生以上)200円、子供(小中学生)100円です。橋の手前にあるカフェ ベイランドの券売機で通行券を購入してください。
現在福浦島は県立自然公園となっており、四季折々の草花と松島湾を見ることができます。遊歩道が整備されており散策しやすいのも魅力です。島中心部には多目的広場があるので、レジャーシートを広げて休憩するのもよいでしょう。
島内の福浦島茶屋ではだるまおみくじを引くことができます。凶を引いてしまったら弁天堂に置いて帰りましょう。
夜間は福浦橋を通行できませんが、福浦橋のライトアップを楽しむことができます。桜をイメージしたピンク色、松をイメージした緑色、松島湾をイメージした青色などにライトアップされ、昼間とは異なる印象に変化します。
福浦島(ふくうらじま)の基本情報
営業時間 | 3月~10月:8:30~17:00 11月~2月:8:30~16:30 |
料金 | 大人(高校生以上):200円 子供(小中学生):100円 |
所要時間 | 1時間〜1時間30分程度 |
アクセス | JR仙石線松島海岸駅より徒歩15分 |
所在地 | 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島仙随39−1 |
福浦島(ふくうらじま)ライトアップの基本情報
点灯時間 | 4月~8月:18:00~22:00 9月~3月:17:00~22:00 ※通年実施 ※ただし満月とその前後を含む3日間は消灯 |
五大堂(ごだいどう)がある島
五大堂に行くには透橋(すかしばし)を渡ります。「縁結び橋」とも呼ばれる橋は、足元を確認しつつ、気を引き締めて渡りましょう。
五大堂と呼ばれるのは五大明王像が安置されているためです。ご開帳は33年に一度であり、次回は2039年の予定です。
現在のお堂は1604年に伊達政宗によって建立されたもので、国の重要文化財に指定されています。屋根のすぐ下にある蟇股(かえるまた)には十二支の彫刻があり、趣が感じられます。
また、島からは松島湾を一望でき、絵葉書のような美しい写真を撮ることができます。小さな島で派手さはなく、観光客で混み合いますが松島観光の際には立ち寄りたい場所です。
五大堂(ごだいどう)の基本情報
料金 | 無料 |
所要時間 | 15分〜30分程度 |
アクセス | JR仙石線松島海岸駅より徒歩7分 (中央桟橋のそば) |
所在地 | 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字町内111 |